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平成14年度事業開始
高知県 「次世代情報デバイス用薄膜ナノ技術の開発」
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紫外 LED 技術の開発
紫外 LED技術の開発(京都大学)

Abstract  ZnO を用いた紫外 LED は、ZnO の禁制帯幅に相当する波長約365 nm での発光が期待される。これは現在の紫外光源として広く用いられている水銀原子の輝線に相当する。白色LED は将来の固体照明光源として有用であるが、現在の GaN 系 LED は青色発光によって蛍光体を励起するという方式を用いているため、効率が十分でなく、演色性も良好ではない。これは、青色の輝線が出るとともに赤色蛍光体の効率が悪いので赤色成分が少ないためである。それに対し、紫外 LED の発光によって蛍光体を励起するという方式を用いることができれば、蛍光体から青·緑·赤の各色を高い効率で得ることができ、効率と演色性の向上につながる(両者の比較を後に基板の違いを含めて図示する)。この目的に対し、GaN 系 LED の進展は目覚ましいが、材料の性質として紫外光の発光特性の点では ZnO が極めて優れている。したがって、ZnO を用いた紫外 LED の開発は、今後の固体光源の進化に不可欠のものである。

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