| 超高密度フォトン利用実証レーザーシステムの開発 超高密度フォトン反応制御技術の開発 応用のための計測・制御技術の開発 非熱加工のための計測・制御 〜 ファイバー利用加工
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| 青島 紳一郎1), 浦上 恒幸1), 伊藤 晴康1), 竹内 宏之1), 野嶋 芳紀1), 奥村 秀生1), 東 孝憲1), 西川 慎二1) |
| | Abstract 高強度フェムト秒レーザーを産業応用する際に重要となる、高強度フェムト秒パルス光のファイバー伝送について研究を実施した。 高強度フェムト秒パルス光のファイバー伝送を実現するために、a)石英ガラス、Geドープ石英ガラス、多成分ガラス等のファイバー材質の検討、b)光入射端面の平坦度による違いや異なる集光レンズを用いた場合等の集光条件の検討、c)コア径の異なるGI型ファイバーやSI型ファイバー等の構造の検討を系統的に実施し、有用な基礎データを蓄積した。 また、約100mのマルチモードファイバーを伝搬する光のパルス波形を崩すことなく効率よく伝送するためのファイバー伝送の検討をおこない、小型・高効率・高耐光強度フェムト秒波形整形器を用いて、光パルスエネルギーが0.3nJ程度に限定されるが、ファイバーを伝播させた後のパルス広がりを入力パルスの2倍以下の170fsにすることができた。 以上の検討により蓄積された諸データより、実証レーザーシステムに適合するファイバーの選定を行い、ファイバー伝搬パルスによる非熱加工を検討し、操作性の良い高精度加工を目指した。また、これまでの研究成果をまとめ、各種コア径に対するビームスポット形状、加工状態等に関する諸データの蓄積・整理を行い、サンプルに適した加工条件を明確にした。また、より実用的な長尺ファイバーについて、曲げによる影響や引き起こされる現象を調べ、適用化の検討を実施した。 最終的に、中空ファイバーに着目し、光入射部も含めてこれを真空化することで、高強度フェムト秒パルス光のファイバー伝送を実現するとともに、伝送パルスを用いて被加工物を移動しない方式でのフェムト秒加工を世界で初めておこなった。さらに、PET樹脂加工に適用して、その有効性を確認した。 | | | |