| | 佐野 浩行1), 藤澤 敏治1), 大屋舗 卓也2) |
| | Abstract 有害成分を含有する無機系残渣から重金属類を分離,回収した後も,分離できなかった重金属等の微量の有害成分が残渣中に残留する恐れがある。「土と同じ状態にすれば捨てても安全」との概念に立ち,「安定鉱物化+結晶化」による無害化処理の開発を行う。既存の安定化技術(セメント固化,薬剤処理,溶融固化など)は有害成分を「閉じ込める」処理であり,有害成分の溶出を完全には抑制できない。本研究で開発する安定鉱物化処理は,「閉じ込める」のではなく,土と同じ状態にして「安全化」を図るものである。また,既存技術と比較してエネルギー消費が比較的低いといった点において優れており,さらに,分離処理との同時処理が可能で,安定化後の廃棄物そのものを機能材料として有効利用する際の前処理としても期待できる。 | | | |