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戦略的基礎研究推進事業 平成7年度採択研究課題 研究終了報告  31-38
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「線虫全発生過程の遺伝子発現プログラム」
小原 雄治1)
1) 国立遺伝学研究所
開始時の基本構想
線虫は多細胞生物の優れたモデル系である。全細胞系譜、全神経回路が記述され、膨大な遺伝解析の蓄積があり、さらに全ゲノムの塩基配列決定が3年後に予定されていた。これらのリソースを基盤に、本研究は、線虫の全発生過程における個々の遺伝子の発現プロファイルを細胞レベルで体系的に解析し、これを通じて生命活動の遺伝プログラムの全体像解読をめざすものである。具体的には、ランダムcDNAクローンを部分塩基配列解析により遺伝子に分類し、これをプローブに発生各期の in situ ハイブリダイゼーションを系統的におこない、mRNAの発現パターンを調べあげる。各細胞系譜で特異的に転写される遺伝子について、遺伝子破壊実験などから発現カスケードや遺伝子機能を解析し、さらにゲノム塩基配列から、情報学的手法も用いて発現調節領域の解析をおこなう。多数見いだされている高等生物遺伝子のホモログの機能解明の進展も大きな副産物として期待した。

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