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「動植物細胞におけるストレス応答機構」に関する共同研究
Vol. 1 (2000) 763
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細胞凝集体の構築技術と、細胞機能調節技術の開発
河村 健司1), 森田 直子1), 横山 兼久2), 松田 尚樹2)
1) 秋田住友ベーク(株)
2) 科学技術振興事業団·長崎研究室
Abstract:  我々は、96穴U底プレートに細胞非接着性を付与することにより、1つのウェルに1つの細胞凝集体を形成できる培養プレートを開発した。この培養プレートは、コラーゲンなどの細胞外マトリックスの無い環境下で細胞凝集体を形成できること、およびウェルへの播種細胞数により細胞凝集体の大きさを制御できることにある。このプレートを用い、機能性細胞の代表格であるラット初代培養肝細胞の細胞凝集体の形成性、凝集体の形成と機能の発現の相関、細胞凝集体中の機能発現部位、および細胞凝集体の微細構造を観察した。
本細胞凝集体形成プレートにより、コラーゲンなどの細胞外マトリックスの存在しない環境下、ラット初代培養肝細胞を用い、播種細胞に応じた細胞凝集体を得ることができ、また、細胞凝集体の形成と機能の発現に相関があることを確認した、さらに、細胞凝集体の微細構造およびアルブミン蛋白の分布状況から、凝集体における機能の発現が一様では無い可能性を示唆する知見を得、またさらに、細胞凝集体はより生体に近い構造およびより分化した状態にあるという知見を得た。

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