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平成16年度事業開始
京都市地域結集型共同研究事業事業終了報告書
ナノメディシン拠点形成の基盤技術開発
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ナノテク材料による医療用イメージングとターゲティング技術の開発
刺激応答ナノ磁性粒子の融合材料開発

平岡 眞寛1), 中條 善樹1), 成田 麻子2), 中 建介3), 前田 浩平4), 吉田 文平4), 都藤 靖泰4)
1) 京都大学
2) ASTEM
3) 京都工芸繊維大学
4) 三洋化成工業(株)
Abstract  磁気共鳴画像診断 (MRI) 用造影剤として市販されている酸化鉄ナノ粒子は、その表面は分散性や生体適合性を高めるためにデキストランなどの糖鎖で覆われているが、これらには患部認識や、異なるシグナルの付与や増強、さらに粒子径の精密制御など、新たな機能の付与が求められている。そのためには表面機能化とともに表面修飾技術の向上が必須である。本研究では、イメージングの手段として MRI を念頭に置いた独自性の高い素材を開発するために以下の研究を行った。
水溶液中で温度、アニオンおよびpH等の生体内で起こりうる刺激に感受して集積化するイミダゾリウム塩などの有機機能団とハイブリッド化した金属ナノ粒子基盤材料の開発を行った。さらに、酸化鉄ナノ粒子の安定性向上と新たな機能性物質を修飾する足場となるシリカコート酸化鉄ナノ粒子の簡易な作製法を開発し、これへの表面修飾による新たな機能付与を行った。また、開発した刺激応答性ナノ粒子複合体の MRI 以外の用途として、バイオセパレーションへの応用開発を行った。

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