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平成15年度事業開始
兵庫県 「ナノ粒子コンポジット材料の基盤開発」
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ナノ粒子の分散・凝集構造の解析
溶液中のナノ粒子の微細構造解析
(せん断流動場における溶液の粒子凝集体構造の動的観察及び構造解析)

松井 純爾1)2), 李 雷1)2), 桑本 滋生1)2), 横山 和司1)2), 漆原 良昌1)2)
1) 放射光ナノテク研究所
2) コア研究室
Abstract  ナノ粒子分散技術は、インク、塗料、化粧品をはじめとする様々な製品で応用されており、ナノコンポジット材料を開発する上で必須の技術である。また機能性材料開発においては、ナノ粒子分散液のレオロジー特性も重要な役割を担っている。一般に、分散系は一見安定に見えても、時間の経過とともに分散粒子は凝集・沈降する。このような経時変化は分散粒子の分散・凝集などの系の内部構造に深く関わっており、分散系のレオロジーとして非常に重要となってくる。
分散系では、分散粒子の持つ因子 (固体密度・固体体積分率・粒子径分布・粒子形状など) と固液界面の特性 (界面張力・界面電位・媒体との相互作用など) がレオロジー特性に大きく影響する。また同じ粒子−媒体系でも、粒子の分散状態によってレオロジー特性は著しく影響される。しかしながら、ナノ粒子分散液の構造とレオロジー特性との関係は、物性データに基づく定性的な理論分析が主であるために不明瞭な点が多い。そこで本研究では、放射光小角X線散乱法 (SAXS) に用いて、せん断流動場におけるシリカ粒子分散液の構造を定量的に評価し、分散液中でナノ粒子が形成する構造とレオロジー特性との相関性を解明することを目的とした。

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