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平成14年度事業開始
埼玉県 「高速分子進化による高機能バイオ分子の創出」
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環境浄化能等のある微生物・植物の分子育種
ゲノム変化簡易解析システムの開発

Abstract  生物進化とはゲノムの進化のことであり、集団中のゲノム変化を DNA シーケンシングよりも簡易な方法で測定する技術は高速分子進化技術にとって重要である。その方法の一つに、プライマーを低温で準特異的にアニーリングさせるランダム PCR と、その増幅 DNA 産物を、温度勾配ゲル電気泳動(TGGE)法で分離分析することに基づくゲノムプロフィリング(GP)法がある。GP法はゲノムの全体的な特徴を簡便に捉えるゲノム解析法である。この方法を軸にして、分子育種(微生物群集も含む)に伴うゲノム変化を簡便にモニタリング可能なシステムを、測定面および知識面にわたって開発を行った。
測定面に関しては、GPに使用するダブル内部標準試料およびプレキャストゲルの試作製造を行った。また、GPデータを解析するためのソフトウェアにおける Spiddos 自動抽出機能の完成を目指した。
知識面に関しては、GPデータの作成を産業的・医療的利用価値のある微生物を対象に行った。
また、微生物の群集構造を解析する手法はDGGE法が広く利用されているが、得られる情報量が少ないことや再現性の問題が残っている。そこで、GP法の微生物群集構造解析への応用を、浄化槽を対象に試み、その有効性を探った。

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