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平成14年度事業開始
高知県 「次世代情報デバイス用薄膜ナノ技術の開発」
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電界電子放出型光源技術の開発
電界電子放出型光源技術の開発(コア研究室)

Abstract  本研究目的は、炭素系電子放出素子を用いた電界放出型光源(FEL: field emission lamp)の開発を行なうことにある。電界放出型光源の原理は、ブラウン管と同じカソードルミネッセンスによる発光を得るものであるが、電子放出源として熱フィラメントに代わって、トンネル効果を原理とする電界放出型素子(エミッタ)を使用することで平面型の高効率な光源とすることができる。FELは蛍光灯などのほとんどの一般照明器具で使用されている水銀を使用しないため、次世代の一般照明器具として大きな市場が見込まれる。
電界放出型光源の開発要素には、1)電子放出素子、2)蛍光体、3)電子線引き出し電極構造、4)高圧電源、5)真空封止(脱ガス)がある。このうち1)、2)は材料開発が主軸となるため製造装置、製造設備をコア研究室、高知大学にて整え、開発ならびにサンプル提供を行なう。また、3)については、平成 17 年度に共同研究機関となった富士重工業(株)にて、供給されたサンプルを使用した電極構造を開発する。4)、5)に関しては本事業においては、封止、電源回路に関する技術を持つ企業に委託することで、ガラス管封止された試作 FEL を完成させる。この試作 FEL の駆動実験を行なうことで、FEL の基本性能とポテンシャルの実証的確認と、事業化に必要となる生産技術開発にあたっての問題点の抽出を行なう。本事業の最終年度には、本事業によって得られたデータにより FEL の事業化の可否を判断と事業化への枠組みの構築を行なう。

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