| 餌料用プランクトン培養・保存技術開発と品種改良 ナンノクロロプシス変異株の培養
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| 萩原 篤志1), 藤田 雄二2), 伊東 恒雄3), 里 修3), 古場 正巳3), 永田 裕徳3), 丸山 功4) |
| 1) 長崎大学大学院生産科学研究科・海洋生命科学講座 2) 長崎大学大学院生産科学研究科・資源利用学講座 3) 長崎市水産部水産センター 4) クロレラ工業株式会社 |
| Abstract 海産魚等の種苗生産において、ワムシ類は魚類等の初期餌料として必要不可欠である。そのワムシ類の増殖には、真正眼点藻Nannochloropsis oculata (ナンノクロロプシス、以下ナンノと略記) が餌とされ、ナンノは魚類等の稚仔に必須である高度不飽和脂肪酸 (PUFA、炭素数が18以上で不飽和二重結合二つ以上) の供給源として重要であるとされている。ワムシ類の餌とされるナンノについては、培養による安定的な供給と栄養的な質に関する問題の解決が求められている。本研究では、既存のナンノ株について、化学変異原処理による変異株の誘導を行い、脂肪酸合成関連酵素の阻害剤に対する抵抗性を指標に変異株の選抜・分離を行う。分離した変異株については、脂質の脂肪酸組成及び異なる温度における増殖率などからワムシの餌料として従来株より優れているか検討する。 | | | |