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平成12年度事業開始
横浜市 「機能性タンパク質の解析評価システムの開発」
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アフィニティー型キャピラリー電気泳動質量分析装置の開発
アフィニティー型マイクロチップキャピラリー電気泳動—質量分析システムの開発

西村 善文1), 明石 知子1), 鈴木 功一2), 荒井 昭博2), 谷水 弘治2), 中村 伸2)
1) 横浜市立大学大学院国際総合科学研究科
2) (株) 島津製作所
Abstract  マイクロチップ電気泳動法(Microchip Electrophoresis=μCE)は、フォトリソグラフィーなどに代表される微細加工技術を駆使して形成されたマイクロチップを用いることにより、(1)迅速な分離が可能、(2)多様な機能を複合化することができるといった従来のキャピラリー電気泳動法では実現困難な特長を有している。したがって同方法は高精度かつ微量のサンプルを精密に分離する必要があるライフサイエンス分野において期待の高い技術である。一方、質量分析法(Mass spectroscopy=MS)は生体高分子の質量方法に加えて分子同定や断片的な構造情報等が得られることから、プロテオミクス研究所に欠くことのできない分析手法である。なかでも、エレクトロスプレイイオン化(Electrospray ionization=ESI)を用いた質量分析法は、高分子量サンプルでも多価イオン化することで低m/z領域で検出できるため、生体高分子分析に最も好適な手法の一つである。
本共同研究事業では、マイクロチップ電気泳動法とエレクトロスプレイ質量分析法を融合した「マイクロチップ電気泳動—質量分析装置(μCE-ESI/MS)」を開発することにより、生体高分子の網羅的かつ迅速な解析システム構築を目指す。加えて、電気泳動および質量分析に供する試料に必要な前処理やアフィニティー回収といった操作をマイクロチップ内で実現することを目標とする。

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