| タンパク質回収フロー型自動NMR測定装置の開発 DNA結合タンパク質の構造解析・結合能の条件検討及びNMR新技術の検証
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| 西村 善文1), 長土居 有隆1), 廣明 秀一1), 横山 順2), 福田 健治2) |
| 1) 横浜市立大学大学院国際総合科学研究科 2) 太陽日酸(株) |
| Abstract (1) タンパク質の溶液NMR法の一つの利点は15N標識したタンパク質試料のHSQCスペクトルを指標に、医薬品候補となる低分子薬剤との相互作用の有無の情報を、短時間の測定でしかも原子レベルで取得することが可能なことである。フロー型自動NMR装置を用いることでこの手法は医薬スクリーニングに応用可能である。しかしそれを百万種以上の化合物を対象とした製薬会社レベルでのハイスループットスクリーニングに応用するためには、15N標識したタンパク質のコストが非常に大きいという欠点があった。それを克服するために、更にタンパク質を回収するための装置と方法論の開発が重要である。それと同時にフローNMR測定中にタンパク質が変性沈殿すると、タンパク質回収装置そのものの性能劣化を招くなどの問題点が派生する。したがって、溶解度が高く変性しにくいタンパク質ドメインをあらかじめ準備するための方法論の開発もあわせて必要である。 (2) NMR測定に必要十分な数mgスケールの安定同位体標識核酸オリゴマーを効率的に調整する方法を確立し、受託合成可能な技術および体制を構築する。 (3) ヒト遺伝子がコードする蛋白質のNMRによる立体構造を解析する。 | | | |