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平成11年度事業開始
愛知県・名古屋市 「循環型環境都市構築のための基盤技術開発」
  pp.95-96
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難分解性物質の微生物処理
難分解性物質の微生物処理技術、
難分解性物質の微生物分解

高橋 鉱次1), 梶田 勉1), 桜井 定人1), 丹羽 淳1), 奥田 英史1), 伊藤 清治1), 片桐 誠之2), 青山 渉2)
1) 名古屋市工業研究所
2) (財)科学技術交流財団
Abstract  廃水の高度処理、循環再利用システムを構築するためには、廃水に含有されている有機物及び栄養塩類を高度に除去する技術が求められるが、従来技術の活性汚泥法では要求される水質を満たすことは難しく、難分解性の有機物が処理水中に残留し、着色しているといった問題がある。本研究では、廃水中の難分解性有機物を分解活性の高い微生物により分解除去する方法について検討し、より負荷の大きいディスポーザー廃水を含む生活廃水にも対応可能な高度廃水処理技術の開発を行う。
ディスポーザーの導入は、廃水中の有機汚濁物の増加につながり、難分解性の有機物も増加することが推察される。ディスポーザー廃水には、野菜、果物、茶殻などを由来とするポリフェノール類が含有されているが、これらは廃水の着色原因物質であり、本開発システムの第一処理工程「ハイブリッド型リアクター」で処理することは困難である。従って、ポリフェノール類の分解除去を可能とする廃水処理技術が必要となるため、本研究においてポリフェノール類を微生物により処理する廃水処理方法を開発する。ポリフェノール類を分解できる微生物の探索・選定、モデル廃液による処理能力評価、実廃液への適用、リアクター化などを行い、ポリフェノール分解菌を担持した廃水処理バイオリアクターを開発する。
なお、本研究開発技術は、「ハイブリッド型リアクター」による処理を施した後の第二処理工程で用い、廃水の脱色及び残留する有機物の高度除去を行う。処理水は第三処理工程の「精密濾過・分離膜技術」へ送られ、さらに高度な処理が行われる。

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