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平成11年度事業開始
愛知県・名古屋市 「循環型環境都市構築のための基盤技術開発」
  pp.129-130
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里山管理技術開発のための実証的研究
池上 博身1), 小松 康彦1)
1) トヨタ自動車(株)
Abstract  当地域結集研究の発足に先行して、1998年(平成10年)からトヨタ自動車KKが、自社所有の里山森林内で開始したプロジェクトである。里山の森林管理について、針・広葉樹林の混交化、肥培、遷移の抑制・推進等、湿地管理について、その復元や維持、また貴重植物の保全等、試験区を設置して実証的に調査研究を進め、管理技術を開発することを目的とする。
そのために、毎年、植生変化調査、リター回収、主要樹種のデンドロメーター観測とSPAD値測定、生物ごよみとしての観察記録等、1年を通じたあるいは季節別の経常的調査の継続、および固定試験区の定期(年1回)毎木調査、を実施している。
最近はそれらに加えて、哺乳類(タヌキ)を捕獲し、テレメトリー調査を実行。過去のモニタリング成果の整理。湿地の遷移、シデコブシの管理、その他の業務を進めている。
なお、2003年5月に、モデル林敷地内に環境教育施設「里山学習館エコの森ハウス」を建設した。それに伴って、展示物内容検討等、体験学習者ビジターセンターとして機能させるべく、施設・計画の充実に努力している。なお、本施設開設の効果は極めて顕著で、2003年度のトヨタの森来訪者総数は年度末(3月)時点で1万人を超え、前年度実績(3360人)の3倍を達成した。

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