| 微量有害成分の高精度定量による溶出挙動の評価および存在状態の評価
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| 大橋 芳明1), 酒井 光生1), 野々部 恵美子1), 木下 武彦1), 佐藤 眞1), 福田 博行1) |
| | Abstract 都市ごみ焼却灰など無機系廃棄物の有効利用を図るにあたり、最終的に達成すべき課題は安全かつ安心な製品の設計を可能とすることである。そのためには、廃棄物や溶出液等に含有される有害成分について精確な評価をおこなうとともに、固化体における有害成分安定化のメカニズムや安定化の限界を明らかにし、有害成分の「封じ込め」技術を確立することが不可欠となる。本研究では、二つのテーマについて検討をおこなった。一つは、都市ごみ焼却灰などのように、組成変動が大きく妨害成分が多量に共存する試料について、微量有害成分の含有量や溶出量を簡易かつ精確に定量することのできる分析手法の開発である。また今一つは、有害成分のうち、とりわけその溶出が問題となる鉛(Pb)に焦点を当て、固化体中での存在状態を評価し、公定法や新たな視点での評価法を用いた溶出挙動の把握とあわせて、有害成分が安定化されるメカニズムを探り、得られた知見を安定化技術にフィードバックすることである。 | | | |