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平成11年度事業開始
愛知県・名古屋市 「循環型環境都市構築のための基盤技術開発(別冊)」
  pp.165-175
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冷凍用冷熱生成NH3系マルチ吸着ヒートポンプの開発
小林 敬幸1), 架谷 昌信1), 出口 清一1), 渡辺 藤雄1), 小林 潤1), 窪田 光宏1)
1) 名古屋大学
Abstract  地球規模の資源Gネルギー問題の解決のために、その大半が環境に廃棄されている80℃程度以下の低温熱エネルギーの有効利用技術を確立するこが急務とされている。吸着ヒートポンプはこの熱エネルギーを回収c激xル変換する機能を有する唯一の熱機器に位置づけられ、とくに環境温度以下の冷房用冷熱生成を目的とする高性能化開発研究が進められている。一方で最近、冷熱需要は冷房冷熱のみならず主として食品産業を中心とする-20℃程度以下の冷凍冷熱需要が拡大している。一般に、その冷凍冷熱生成には機械圧縮式ヒートポンプが使用されており、この需要の拡大に伴って稼働のための電量消費が増大している。本研究では、上記に鑑み、100℃程度以下の低温熱エネルギー利用する冷凍冷熱生成型マルチ吸着ヒートポンプ(マルチAHP)を新たに提案し、その実用化開発を行うことを目的とする。提案のマルチAHPシステムはFig.1に示すように、シリカゲル/水系吸着ヒートポンプ(AHP-1)と活性炭/アンモニア系吸着ヒートポンプ(AHP-2)で構成され、両吸着ヒートポンプに100℃程度以下の熱エネルギーを供給することによってAHP-1側で5℃程度の冷熱を発生させ、この冷熱をAHP-2の環境熱源として供給することでAHP-2側から-20℃以下の冷凍冷熱を得る。本システムは吸着ヒートポンプが有する特徴に加えて、作動圧力が1MPa以下で稼動できるという特徴がある。本研究ではこのマルチAHPの開発の中心課題となるAHP-2に関して以下の検討を行った。
1)適用吸着材の吸着平衡論的検討および熱出力予測
2)適用吸着系の吸着速度論的検討および熱出力予測
3)AHP-2用吸着器の設計基準の検討

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