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平成11年度事業開始
愛知県・名古屋市 「循環型環境都市構築のための基盤技術開発(別冊)」
  pp.113-141
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高性能吸着ヒートポンプ用吸着材の開発
架谷 昌信1), 小林 敬幸1), 出口 清一1), 渡辺 藤雄1), 小林 潤1), 窪田 光宏1), 中垣 友樹2), 近藤 元博2)
1) 名古屋大学
2) トヨタ自動車(株)
Abstract  低環境負荷型熱エネルギー利用技術として注目されている吸着ヒートポンプ(AHP)の実用の拡大には高性能化及びコンパクト化が欠かせない。この高性能化の主課題は、1)使用する吸着材の高性能化、2)AHPを構成する吸着器における吸E着の高速化、の2点に集約されると考えられる。このうち2)に関しては、吸着器充填吸着材のモジュール化によっていわば究極の吸E着促進がほぼ達成された2)-5)。しかし、これまでの検討ならびに一部の実用機ではいずれも既存の吸着材の使用を対象とており、例えば代表的な水蒸気を作動媒体とするAHPではその作動相対蒸気圧範囲φ=0.1〜0.35における吸着量ならびに吸E着の可逆性が不十分であるため、装置の大型化が余儀なくされ、ここに1)の高性能化開発が不可避の課題となる。この観点から最近、アルミ添加一次粒子成長抑制法によるシリカゲル合成、新たなメソポーラスシリカの製造1)などが検討されているが、それぞれ、上記のφの範囲での吸着容量の特段の増大は期待できない、従来のシリカゲルの2倍程度の吸着容量を有するが繰り返し水蒸気吸E着の耐久性に問題がある、などのことが指摘され、ここに新たなAHP用高性能吸着材の開発が求められる。そこで、本研究では水蒸気系吸着ヒートポンプを対象とし、その高性能化に関する実験的検討を行った。具体的には、活性炭に着目し、吸着ヒートポンプの操作相対圧範囲(φ=0.1〜0.35)の水蒸気吸着容量の増大を図るために以下の3項目の検討を行った。
1)活性炭細孔内シリカゲル添着法による高性能化の検討
2)プラスチックを原料とする低温精密薬品賦活法による高性能化の検討
3) 2)の活性炭の酸処理よる高性能化の検討

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