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平成11年度事業開始
岐阜県 「知的センシング技術に基づく実環境情報処理技術開発 〜人とコンピュータのインターフェイスを大きく高度化させる研究〜(IV 成果報告編)」
  pp.547-574
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室内環境モデルの生成
王 彩華1), B. Babu MADHAVAN1), 平湯 秀和1)
1) 財団法人ソフトピアジャパン
Abstract  本研究では、家具や机等で構成された家庭内における室内環境、または配管や機械設備等で構成された工場等における室内環境のモデル生成手法の開発を行った。3次元の環境モデルを生成するため、3次元計測器で室内環境の計測を行い、そこから得られた3次元の点の集まりであるレンジデータからモデルの生成を行う。そこで、本研究では室内環境のモデル生成を行うために、3つの研究を集中的に行った。1つはノイズのあるレンジデータから局所平面を安定的かつ効率的に当てはめるために、3次元計測器で得られたレンジデータのノイズモデルに基づいて、局所平面の最適当てはめの幾つかの近似的な推定手法の導出を行った。ここでは、提案手法と既存の5つの手法との比較を行い、提案手法の有効性を示した。2つめは1の研究成果を基に、パノラマレンジデータから局所平面の最適当てはめの近似推定法を用いて、階層的に平面領域の抽出を行い、得られた平面領域とその隣接関係を用いて室内環境の多面体記述を行う手法を提案した。また、実際に3次元計測器で得られた複雑な実測データを用いて本手法による多面体記述を行い、有効性の検討を行った。2つめの研究では、1視点での室内環境モデルの生成手法の提案を行ったが、実際の室内環境では、1つの視点のみで全ての空間を網羅することは不可能で、パーティションの反対面等の1視点では観測できないシーンの隠れの部分が発生するため、隠れの部分を互いに補間するように複数の視点で計測することが必要となる。そのため、複数視点のレンジデータを効率的かつ安定な統合を行う手法の検討が重要な課題となる。そこで、本研究では最後の3つめの課題として、多視点パノラマレンジデータの統合手法とその評価を行った。また、実際の建築現場等で用いられている手法との比較検討を行い、既存手法に対する提案手法の有効性の評価を行った。

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