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平成11年度事業開始
岐阜県 「知的センシング技術に基づく実環境情報処理技術開発 〜人とコンピュータのインターフェイスを大きく高度化させる研究〜(IV 成果報告編)」
  pp.361-383
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生活環境内対象物の分析と位置認識に関する研究
斎藤 文彦1), 伊藤 昭1)
1) 岐阜大学
Abstract  本研究は、フェーズIで実施した「人物検出に関する研究(4-1)」におけるパーセプトルームのような生活環境内から、より安定した人物の検出を可能とすることを目的とし、人周辺環境下における静止背景画像生成手法に関する研究、2次元エッジベクトル差分による微動人物領域の検出に関する研究、3次元ポリゴンモデルを用いたステレオ人物頭部追跡に関する研究を実施した。人周辺環境下における静止背景画像生成手法に関する研究では、常に移動物の存在する動画像から背景画像を安定して生成する手法を提案した。2次元エッジベクトル差分による微動人物領域の検出に関する研究では、人間が静止している場合、完全に静止している訳ではなく、微動していることを利用し、人間の微動を捉えることにより、長時間留まっている人物の検出を可能にした。ここでは、時系列2次元エッジを用いることで、画素ごとの空間的・時間的変化量を求め、さらに精度よく変化を捉えるために、エッジ方向を組み合わせた手法を提案した。3次元ポリゴンモデルを用いたステレオ人物頭部追跡に関する研究では、ステレオカメラを用いて人物の頭部を追跡する方法を開発した。ここでは、ステレオカメラから得られる時系列距離画像の中で、人物頭部の位置と姿勢を推定するために、パーティクルフィルタを用いた。頭部の位置・姿勢の事後確率分布は3次元ポリゴンモデルの重み付き集合によって表現され、人物の頭部は肌色や頭髪の色などを色情報として持つポリゴンモデルとしてあらわされる。必要なパーティクルの個数は対象の次元に対して指数関数で増加するため、頭部の位置追跡と位置推定は別の処理として行った。

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