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平成11年度事業開始
岐阜県 「知的センシング技術に基づく実環境情報処理技術開発 〜人とコンピュータのインターフェイスを大きく高度化させる研究〜(IV 成果報告編)」
  pp.299-327
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ジェスチャ認識の実利用に関する研究
花木 晋也1), 永井 幸志1), 若園 将孝1)
1) 中部コンピューター株式会社
Abstract  本研究では、病院の入院患者を対象とした、ジェスチャでテレビを制御できるシステムの開発を目的とし、実証モデルの試作及び実用性の評価を行った。システムの実証モデルを試作するに当たり、本システムに必要なベッド、寝具、テレビ、ディジタルカメラ、カメラシステム、パソコン、学習リモコン(クロッサム2+)を購入し、試作環境を整えた。また、ソフトウエアを開発するために、TurboLinux、C++Builderなどを購入し、実証モデル試作のための環境整備を行った。実証モデル試作のための環境整備後、ジェスチャ認識機能、テレビ制御機能、自動運転機能についてシステムの検討、ソフトウエアの開発及び試作品の作成を行った。ジェスチャ認識機能の開発では、患者に負担を掛けずかつ習得に容易なジェスチャの検討、最適なカメラシステムの検討、肌色抽出手法の検討及びソフトウエアの試作を行った。テレビ制御機能については、テレビの制御手法を検討した結果、プログラム制御可能な学習リモコンを使用することにし、ソフトウエア開発を行った。それにより、簡潔なシステムでのテレビ操作を可能にした。ジェスチャ認識機能とテレビ制御機能の完成後、両システムを統合し、システムの自動運転の試作品を作成した。それにより、ジェスチャを使ってテレビのチャンネル及び音量を制御できるようにした。さらに、試作した実証モデルを使用し実用性の評価を行った。弊社環境での評価ではあるものの、病院で推奨されている蛍光灯の光の強さで使用できることを確認した。

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