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平成10年度事業開始
山形県 「遺伝子工学と生命活動センシングの複合技術による食材と生物材料の創生」
  pp.139-145
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遺伝子導入系の開発と雌ずい発現性耐冷性関与遺伝子を導入した組換え体の作出
1) 山形県立園芸試験場
2) 山形大学
3) 山形県企業振興公社
Abstract  オウトウは山形県の特産果樹であり、全国生産量の80%を占める。オウトウの芽は4月初旬から中旬にかけ動き始めるが、この時期は晩霜害に遭遇しやすく、強い霜に曝されると特に雌ずいが褐変·枯死する。その結果、霜害を受けた花芽は結実することなく収穫量の減少が引き起こされ、甚大な被害を被る。従来の対策として、霜の降りる夜間に園地内に火を焚く、温風を送風する、防霜ファンで空気を循環させるなどを行っているが、このような栽培の管理、労力、設備投資は生産者にとっては大きな負担となる。また、二酸化炭素の発生を促すことにもなり、環境への負担も懸念されている。これらの被害や問題を回避するために、霜害に強い品種の登場が強く望まれている。しかし、既存品種の中に霜害に強い耐冷性品種はなく、従来通りの交雑による育種での耐冷性品種作出は困難であった。

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