| | 半澤 直人1), 小林 正人2), 星 宏良3), 千代 豊3), 阿部 宏之3), 齋藤 真希2), 齋藤 朗子2), 伊藤 博康2), 青柳 和重2), 戸嶋 茂郎4) |
| 1) 山形大学理学部生物学科 2) 山形県農業研究研修センター畜産研究部 3) 株式会社機能性ペプチド研究所 4) 鶴岡工業高等専門学校 |
| Abstract 細胞工学や遺伝子工学の劇的な進歩にともなって、家畜の生産は大きく変貌を遂げつつある。特に、イギリス·ロスリン研究所が体細胞クローン羊作出に成功して以来、世界的な競争の中で細胞工学的手法による効率的な家畜生産や、遺伝子工学的手法による迅速な育種、さらにヒトの遺伝子を導入した家畜によるペプチド性医薬品生産など、次々に新しい技術が考案され、実際に開発されつつある。しかし実際には、体細胞クローン家畜は受胎率が低く、発生異常や、流産、奇形のリスクが高く、作出の効率はかなり悪い。また、すでに第一号の体細胞クローン羊が死亡したように、寿命が短く、病気になりやすい可能性もあるが、その根本的原因はよくわかっていない。このように、これらの技術には解決しなければならない問題が多く、未だ技術の確立にはほど遠い。 | | | |