TOP > 巻一覧 > 目次一覧 > 書誌事項


平成9年度事業開始
福岡県 「新光・電子デバイス技術基盤の確立 −新光・電子デバイスの開発による計測・制御・情報技術の創成−(別添)」
  65-129
[Image PDF (2820K)] [引用文献


(高分子/液晶)複合膜の表示機能に関する研究
ノーマルモード型(高分子/液晶)複合膜による大面積・フレキシブル表示素子の開発
ノーマルモード型(高分子/液晶)複合膜材料の開発

九州大学, 財団法人 福岡県産業・科学技術振興財団, 福岡県工業技術センター, 日本油脂, チッソ石油化学
Abstract  (高分子/液晶)複合膜は、液晶機能を大面積で柔軟なフィルム内で発揮させることができ、偏光板を必要としない光散乱に基づく新しい液晶表示法である1-7)。それ故、従来の液晶表示機能を飛躍的に向上させるのみならず、液晶のみでは実現できない機能の展開ができる新規ハイブリッド型表示材料として注目されている。(高分子/液晶)複合膜の最も基本的な機能は、電圧無印加-印加により可逆的な光散乱-光透過のノーマルモード型光スイッチングである。本テーマでは、ノーマルモード型(高分子/液晶)複合膜を用いた単純マトリックス駆動による大面積・フレキシブル表示膜の実現のために不可欠な高急峻応答、高コントラスト、低電圧駆動を示す高性能材料の開発を行った。
ノーマルモード型(高分子/液晶)複合膜の電気光学特性は、高分子と液晶の相分離の形態に強く依存する。本研究では、高分子の化学構造や相分離条件を種々変化させることで、優れた電気光学特性を示すノーマルモード型(高分子/液晶)複合膜材料の探索を行った。
その結果、高分子ネットワークを形成させるモノマーとして単官能性と二官能性の2種以上の混合体を用い、その共重合の反応速度比を変化させることで、高性能の複合膜が得られることを見出した。特に、モノアクリレートモノマーとジビニルエーテルモノマーからなる混合モノマーを用いることにより、極めて優れた電気光学特性が発現した。

[Image PDF (2820K)] [引用文献

Copyright (c) 2005 独立行政法人 科学技術振興機構