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第1回公開シンポジウム予稿集「資源環境・エネルギーミニマム型システム技術」  8-10
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植林のためのシミュレータープラットフォームの構築
江頭 靖幸1)
1) 大阪大学
乾燥地(あるいは砂漠)での植林の研究、と聞いたとき、どんな内容を思い浮かべるだろうか?サボテンの遺伝子操作、塩水の淡水化、それとも紙おむつ用の吸収性ポリマーをつかった土壌改良材の開発だろうか。
いろいろな提案と、それに基づく研究が行われている。しかし、植林を実際に行うとすれば、数多くの技術の中から最適の組み合わせを選ぶ必要がある。ある技術の組み合わせは妨害しあうかもしれないが、他の組み合わせは相乗効果を持っているかもしれない。
また、乾燥地にも場所それぞれの特徴がある。塩分が多いか少ないか、持続可能な地下水が得られるか、土壌の性質や降雨のパターンなど、それぞれの特徴によっても用いるべき植林技術は異なってくる。
つまり、個々の植林技術の開発と平行して、いろいろな技術を、それぞれの特徴をもった乾燥地に適用したときどうなるか、を議論するための共通した土台が必要なのである。これが植林のためのプラットフォームの概念である。

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