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平成13年度シンポジウム 分子複合系の構築と機能  86-86
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シクロメタル化したNCN型三座配位子を有するルテニウム(II)錯体の合成と性質
小泉 武昭, 東門 孝志, 田中 晃二
1) CREST
2) 総研大
3) 分子研
2,2'-bipyridine(bpy)、2,2':6',2''-terpyridine(tpy)等のポリピリジル配位子を有するルテニウム錯体は光化学·電気化学的に非常に興味を持たれている。我々は1,8-ナフチリジンを有するポリピリジル(カルボニル)ルテニウム錯体が二酸化炭素の電気化学的還元による変換反応に対する触媒となることを見いだし、報告してきた。一方、金属- σ-結合を含む多座配位子は、金属中心の電子密度や配位子の酸化還元電位を変化させ、錯体の反応性に大きな影響を与えることが期待されるものの、その合成例は比較的少なく、特にRu錯体においては配位飽和な[Ru(tpy)(dpb)]+型錯体(dpb = 2,6-bis(2-pyridyl)phenyl)を除いてほとんど見受けられなかった。今回我々はtpy型N-C-N三座配位子を有するRu(II)錯体の合成を試み、その性質を検討したので報告する。

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