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平成13年度シンポジウム 分子複合系の構築と機能  85-85
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ジチオレンを持つルテニウム-アクア錯体の酸塩基平衡に共役した酸化還元挙動
杉本 秀樹1), 田中 晃二2)
1) 阪市大院理
2) 分子研
金属—オキソ種は工業化学あるいは生物無機化学などの観点から注目を集めており、それらの構造や電子状態などについて多くの研究がなされている。なかでも、ルテニウム—オキソ錯体は炭化水素、アルコール、オレフィンを酸化することが知られており、最近、DNA切断能、抗腫瘍活性を持つことも示された。我々はルテニウム—オキソ種をプロトン濃度勾配を利用してアクア錯体から誘導することを試みている。今回、ルテニウム—アクア—ターピリジンの系にジチオレンを導入した錯体[1](CF3SO3)2及び[2](CF3SO3)2を合成しプロトン勾配によるオキソ錯体への変換に成功し、ジチオレン配位子の役割について明らかにした。

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