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平成13年度シンポジウム 分子複合系の構築と機能  84-84
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o-キノンを配位子として持つルテニウムアクア錯体のプロトン解離に伴う電子状態の変化
大津 英揮1), 小林 克彰1), 田中 晃二1)
1) 分子研
o-キノンを配位子として持つ金属錯体はo-キノンが酸化還元活性(キノン(Q)-セミキノン(SQ)-カテコール(Cat))であるため、金属イオン-キノン間で電荷分散が起こるという大変興味深い挙動を示すことが知られている。しかしながら、この電荷分散を制御するまでには至っていない。我々はo-キノン含有金属錯体にアクア配位子を導入し、アクア配位子のプロトン解離(アクア(H2O)-ヒドロキソ(OH-)-オキソ(O2-))を利用することで金属イオン-キノン間の電荷分散を制御できるのではないかと考え、中心金属としてルテニウムを用い、o-キノンおよび水分子を有する金属錯体([RuII(trpy)(35dbQ)(OH2)](ClO4)2(trpy=2,2':6',2''-terpyridine,35dbQ=3,5-di-tert-butyl-1,2-benzoquinone))を合成し、アクア配位子のプロトン解離における挙動について検討を行った。

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