TOP > 巻一覧 > 目次一覧 > 書誌事項


平成13年度シンポジウム 分子複合系の構築と機能  78-78
[Image PDF (67K)


平面大環状分子ジエチニルベンゼンマクロサイクルの溶液中における自己会合挙動
戸部 義人1), 荒木 俊二1), 足立 清美1), 園田 素啓1), 廣瀬 敬治1)
1) 阪大院基礎工
近年、多くの環状化合物の非共有結合による自己会合体の形成とその機能化について精力的な研究が行われている。溶液中の自己会合に関しては1H NMRおよび吸収スペクトルの濃度依存性を用いて調べられることが多いが、これらの方法は単一の変化量に基づいているため解析モデルが単純であり、必ずしも十分な情報を与えるとはいえない。一方、束一的(colligative)な濃度を測定すれば、より正確で詳細な情報を得ることができるが、実験的には煩雑になる。我々は、大きな空洞をもつ平面大環状分子であるジエチニルベンゼンマクロサイクルの、パイ-パイ相互作用ならびにsolvophobic相互作用による溶液中での会合挙動について研究を行っているが、今回VPO(蒸気圧浸透圧)法を用いて束一的な分子量測定を行ったところ、1H NMRから導かれる結果とかなり異なる場合があることを見いだした。

[Image PDF (67K)

Copyright (c) 2002 科学技術振興事業団