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平成13年度シンポジウム 分子複合系の構築と機能  71-71
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キラルなカチオン性サレンコバルト(III)錯体を用いる触媒的不斉Baeyer-Villiger反応
内田 竜也1), 香月 勗1)
1) 九大院理
プロキラルな環状ケトンの不斉Baeyer-Villiger反応は、有用なキラルビルディングブロックである光学活性なラクトンを直接与える合成化学的に重要な手法である。このため、これまでに活発な研究が行なわれてきたが、高エナンチオ選択性を示す基質は比較的限られている。例えば、最も簡単なプロキラルケトンである3-置換シクロブタノンの不斉Baeyer-Villiger反応では最高47%eeの選択性しか得られていない。今回我々は、Baeyer-Villiger反応の反応機構に立脚した合理的な触媒設計を行うことにより、3-アリールシクロブタノンの反応で良好なエナンチオ選択性を達成することができた。

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