TOP > 巻一覧 > 目次一覧 > 書誌事項


平成13年度シンポジウム 分子複合系の構築と機能  64-64
[Image PDF (42K)


ピナコール型1,2転位反応を用いたヘテロ環隣接不斉中心の制御
篠原 友一1), 鈴木 啓介1)
1) 東工大
ヘテロ環に隣接した不斉中心の構築は、医薬、天然物合成の見地から重要である。当研究室では以前よりルイス酸条件での立体特異的1,2転位反応に基づく合成手法を開発してきたが、ヘテロ環を転位基として用い、立体特異性が確保できれば、上述の問題に対する有用な解決法になるものと考えた。すなわち、ヘテロ環を1,2転位に組み込むことができれば、そのヘテロ環の隣接位に第3級および第4級炭素を立体選択的に導入できると期待した。検討の結果、いくつかのヘテロ環についてエポキシアルコールの1,2転位反応が立体特異的に進行し、ヘテロ環置換基を含む連続不斉構造を構築できることが分った。同様に、光学活性な乳酸エステルより得られるメシラートを用いた転位反応も立体特異的に進行することが判明した。

[Image PDF (42K)

Copyright (c) 2002 科学技術振興事業団