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戦略的基礎研究推進事業 平成7年度採択研究課題 研究終了報告  779-793
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神経系形成におけるGlial cells missing 遺伝子の機能
堀田 凱樹1)
1) 国立遺伝学研究所
ショウジョウバエ胚は(ヒトと同様に)体節構造をしており、その神経系は各体節の片側(半体節と呼ぶ)にある約30個の神経幹細胞から生じる。神経幹細胞から神経系が構築される過程ではNotch とDelta などの遺伝子と一群のneurogenic 遺伝子群が重要であることが知られている。30個の神経幹細胞はその位置と分化順序とによって個別に番号づけされている。これまでに約20個の遺伝子についてその発現の有無が個々の神経芽細胞についてカタログされているが、その結果だけを見てもすべての神経幹細胞がユニークな遺伝子の組合せを発現していることが分かっている。各神経幹芽細胞は不等分裂しながらニューロンとグリアとを生み出す。その細胞系譜の一部はかなり詳しく解析されており、その特定の段階でグリア細胞が形成される。胚神経系が完成したとき、半体節あたり約300個の神経細胞と約30個のグリア細胞が存在する。

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