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「生体防御のメカニズム」平成8年度採択課題終了シンポジウム  13-14
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『炎症反応分子機構のIL8、接着因子を中心とした解析』
「ケモカインによる炎症·免疫反応制御」

松島 綱治1)
1) 東京大学大学院医学系研究科分子予防医学
1987年の研究代表者らによるケモカインのプロトタイプIL8ならびにMCP-1の発見とそれに引き続く様々な炎症疾患モデルにおける病態生理作用の確立により初めて炎症時の特異的白血球浸潤が説明可能になった。現在、ケモカインとそれらの受容体を分子標的にした炎症·免疫疾患治療のためのアンタゴニストの開発が世界的に展開されている。一方、最近の新規クローニング法ならびにゲノム情報を基にした免疫担当細胞(T,B,樹状細胞)サブセット特異的ケモカインの発見により炎症/免疫反応のみならず生理的条件下でのリンパ組織形成時のダイナミックな免疫担当細胞の移動もケモカインにより制御されている可能性がでてきた。本シンポジウムでは免疫制御因子としてのケモカインに関する私達の動物モデルでの実証例として2つの解析結果を紹介する。

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