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「脳を知る」・「脳を守る」合同シンポジウム要旨 脳の機能とその異常  50-50
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カルパインを中心とした情報伝達系の分子機構の解明
反町 洋之1)2)
1) 東大院農学生命科学
2) CREST·JST
カルパインはCa2+依存性細胞内プロテアーゼであり、情報伝達系のモジュレーターである。特に脳虚血時の組織破壊機構に深く関与する。多くのカルパインホモログが存在し、中でも我々の発見した骨格筋特異的カルパインホモログ(p94)は、肢帯型筋ジストロフィー症2A型(LGMD2A)の責任遺伝子である。組織普遍的なカルパインは、その普遍性故に機能を絞り込むことが困難であるが、p94の系では焦点を絞った機能解析が可能となる。そこで我々は、p94をモデル系としてその分子機構を明確にすることで、カルパインの関与する情報伝達系の一般原理を解明し、脳疾患をはじめとした多くの病態のメカニズム解明を目指した。

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