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「脳を知る」・「脳を守る」合同シンポジウム要旨 脳の機能とその異常  27-27
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ラット小脳プルキンエ細胞シナプス下とシナプス外のnon-NMDA型受容体の比較
籾山 明子1)3), R.Angus Silver2), Michael Hausser2), Arnd Roth2), 納富 拓也1)3), 重本 隆一1)3), Stuart G. Cull-Candy2)
1) 生理研
2) University College of London
3) CREST·JST
non-NMDA型グルタミン酸受容体チャネルは中枢神経系での速い興奮性シナプス伝達を媒介する主要な分子である。この分子はほとんどのニューロンにおいて、シナプス直下膜のみならずシナプス外膜にも存在している。シナプス下およびシナプス外のnon-NMDA型グルタミン酸受容体チャネルの特性を、幼若ラット(生後2-4日齢)小脳の登上線維-プルキンエ細胞シナプスにおいて比較した。シナプス下およびシナプス外のnon-NMDA型チャネルは、単一チャネルコンダクタンス値の点でもCa透過性の点でも良く似ていた。また電顕によるPSDサイズ測定と素量シナプス応答の大きさとから、シナプス下受容体密度は1mm2あたり約1200受容体と推定され、シナプス外に比べ約40倍の高密度で存在することが明らかになった。

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