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「脳を知る」・「脳を守る」合同シンポジウム要旨 脳の機能とその異常  21-21
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代謝調節型グルタミン酸受容体を介する小脳GABA作動性シナプス伝達の修飾
久保田 英雄1)2), 吉岡 耕一1)2)
1) 東京医歯大医
2) CREST·JST
ラット小脳プルキンエ細胞を用いてパッチクランプ法により代謝調節型グルタミン酸受容体(mGluR)のGABA作動性シナプス伝達に対する修飾作用を検討した。グループI mGluRアゴニストDHPGは自発性抑制性シナプス後電流(sIPSC)の頻度を上昇させたが,電気刺激誘発性のIPSC(eIPSC)の振幅は著しく抑制した。グループIIとIIIのmGluRアゴニストはeIPSCを抑制したが,sIPSCの頻度は上昇させなかった。薬理学的な解析により,各アゴニストの作用はグループ特異的であることが示された。グループI mGluR活性化は、小脳GABAシナプスに対して興奮性と抑制性の2つの作用をもつことが示唆された。

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