| 新しい量子解析法による小脳GABA作動性シナプス伝達の解析
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| | | | 中枢シナプス伝達の量子的性質についての情報を得るため、二つの確率密度推定法の適用を試みた。一つは、確率分布を特定のものに制限しないノンパラメトリック密度推定法である。この方法をラット小脳バスケット細胞-プルキンエ細胞間の抑制性シナプス電流に適用したところ、得られた振幅の分布に一定間隔のピークが認められ、quantal sizeが推定できた。さらに、量子パラメータを直接推定するため、有限混合モデルに対する罰則付き尤度法を新たに考案した。これは量子モデルの制約とデータへの適合性のバランスをとる方法で、シナプス反応の分布を適切に推定できることがシミュレーションや実際のデータへの適用によって示された。 | | | |