| 低次元金属·超伝導体の超異方性強磁場効果(2) —擬一次元有機超伝導体(TMTSF)2ClO4における超伝導ギャップの対称性—
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| | 1) 京都大学大学院理学研究科 2) 科学技術振興事業団 |
| | 超伝導ギャップの対称性は、超伝導の発現機構と密接な関係がある。擬一次元有機導体(TMTSF)2X(X=ClO4,PF6,etc.)における超伝導の発見以後、比熱測定、熱伝導率測定、NMR測定などにより(TMTSF)2Xのギャップの対称性を決定する試みがなされているが、結論が出ていないのが現状である。最近では、ナイトシフトや上部臨界磁場の測定からスピン三重項超伝導の可能性が示唆されており、大きな関心を集めている。本研究では極低温下で磁場方位を制御可能な走査型トンネル顕微鏡を開発し、(TMTSF)2ClO4のトンネル分光測定により異方的超伝導ギャップに特徴的な符号反転を検証することを目指した。 | | | |