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「極限環境状態における現象」研究領域シンポジウム  54-55
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合金クラスター集合体の極限構造·磁性制御
—クラスターの機能性について—

隅山 兼治1)
1) 名古屋工業大学材料工学科
物質の構造や組織をナノサイズで制御することにより、新奇な機能性が発現する可能性があり、ナノテクノロジーとして注目されている。本研究では、100-10,000個の原子で構成されるナノサイズのクラスターを素材とした物質合成に着目した。そのために、サイズの揃ったクラスターを大量合成すること、サイズに特有の機能性を見出すと同時に表面原子の増加に起因する不安定性を抑制すること、クラスター集合体の機能性の応用を探ることなどが課題となる。研究チームは、
A.気相法による金属·合金クラスターやその集合体の合成、磁性、電気伝導性、高輝度X線(放射光源)を利用した構造·電子状態解析のグループ、
B.溶液·コロイド法による半導体·酸化物の大量合成、光物性、磁性、表面状態の解析および、ナノサイズに特有の機能評価法開発のグループ、
C.クラスターの安定性や磁性についての理論解析ならびに、その形成過程のシミュレーションのグループ
で構成した。この5年間に、様々なユニークな研究成果を国際的学術雑誌に公表し、特許申請も行ってきた。シンポジウムの講演では、本研究チームの成果全体の概要を述べるので、このポスター発表では、気相法と溶液法で作製したクラスター集合体の機能性の代表例を紹介する。

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