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「極限環境状態における現象」研究領域シンポジウム  41-44
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強磁場における物質の挙動と新素材の創製
本河 光博1)
1) 東北大学金属材料研究所
磁性体以外の物質に対する磁場効果は古くから知られてはいたが、その効果が小さいためあまり重要視されてこなかった。しかし最近10T以上の磁場が比較的簡単に得られるようになり、物質の磁場効果に関連した研究に多くの関心が集まりつつある。そして現在いくつかの大型プロジェクトも走っており今後ますます大きな研究分野として発展する様相を呈している。
我々のチームは、東北大学金属材料研究所附属強磁場超伝導材料研究センターに設置されている、30Tハイブリッド磁石およびいくつかのヘリウムフリー超伝導磁石を使って以下に示すようにいくつかの基礎研究を行った。またそれに関連する新しい方式の磁石の開発も行った。
磁場効果には、大きく分けて1)磁気浮上効果と2)磁場配向効果がある。即ち図1のように、試料の位置が磁場中心の場合は一様磁場がかかり配向効果が得られる。一方試料を中心より上方におくと磁場勾配があり、図に示される力が重力を越えた場合その試料は浮上する。しかしそのためにはかなりの強磁場が必要で、我々はハイブリッド磁石を用いてこの研究を行っている。磁場配向効果についてはヘリウムフリー磁石を用いている。以下にその概要を記す。

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