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「極限環境状態における現象」研究領域シンポジウム  13-14
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低次元金属·超伝導体の超異方性強磁場効果
—強磁場極限域の超伝導状態—

石黒 武彦1)
1) 京都大学大学院理学研究科
近年著しい発展を遂げつつある超伝導体など電子機能性物質の多くは低次元的な性質を有している。即ち、結晶の方位に応じて著しく異なった特性を示す。低次元的な電子系に磁場をかけると、その特性は磁場方位により著しく異なる。磁場には電子系を低次元化させる働きがあるためで、それが物質本来の低次元的な金属·超伝導性と相乗すると、電子系に対する超異方的な磁場環境が実現される。
本研究では、高い精度で強い磁場を低次元軸に合わせたときに見られる極限的な異方性環境下での現象を超異方性強磁場効果(Exact Angle Effect:ぴったり角度効果)と名付けて、このときに実現される金属·超伝導体に関わる量子効果·電子現象·電磁現象に着目し、低次元機能性の解明と探索また応用への基礎つくりに関する研究を進める共に、こうしたことに関わりあう低次元新物質の開発研究を進めてきた。

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