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研究領域「脳を知る」のシンポジウム “脳神経科学の最先端2001”  6-6
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ポストゲノム時代の神経分化機構研究
岡本 仁1)
1) 理研·脳科学総合研究センター
ゼブラフィッシュは、胚が全発生期間を通じて透明で、世代時間も比較的短いことから、脊椎動物で大規模な突然変異の系統的スクリーニングが行える数少ないモデル実験動物として注目されている。さらに2002年にはゼブラフィッシュ·ゲノムの全塩基配列が明らかになる。我々は、クラゲ由来の蛍光タンパク質を運動神経細胞のみで特異的に発現するトランスジェニック·ゼブラフィッシュを作成し、これに突然変異を加えることによって、運動神経細胞の軸索伸展、細胞体の移動、運動神経細胞を納めている後脳や脊髄の分化に特異的異常を持つ突然変異系統の同定を進めている。本シンポジウムではこのプロジェクトの紹介も含めて、ゲノム情報を駆使することによって、脊椎動物の神経細胞分化機構の研究をどのように展開できるのかについて論じたい。

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