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研究領域「脳を知る」のシンポジウム “脳神経科学の最先端2001”  2-2
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光で見る運動指令神経活動のダイナミクス
飯島 敏夫1)2)
1) 東北大学大学院生命科学研究科
2) 産業技術総合研究所
脳活動の時間·空間的な動的分布を得る手段として膜電位感受性色素を用いた神経活動の超高速イメージング法は非常に有用な手段の1つである。長所としてサブミリ秒の時間解像力と数マイクロメータの空間解像力をもつこの手法は、他方、光学的計測の多くが共有するところの、物理的振動が大きなノイズ源になるという弱点をもつ。このことから従来、in vivo脳活動計測は、麻酔下の動物に適用されてきた。我々は何とかその問題を克服すべく工夫を重ね、近年、学習課題を実行中のサル大脳皮質の運動関連領野などにおいて神経活動の超高速イメージングを行えるようになった。脳活動の時間·空間的ダイナミクスの情報は高次脳機能の解明に今後、ますます重要となると考えられる。本口演ではその一端として一次運動野の運動指令(神経活動)、及び運動前野の運動準備期活動の時間·空間的表現について紹介する。

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