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研究領域「脳を知る」のシンポジウム “脳神経科学の最先端2001”  21-21
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Naxチャンネルは脳弓下器官における塩分濃度のセンサーである
桧山 武史1)3), 渡辺 英治2), 吉田 繁4)5), 野田 昌晴1)2)3)
1) 基生研·感覚情報処理
2) 基生研·形質転換生物研究施設
3) 総研大·生命科学
4) 長崎大医·神経感覚
5) 生理研·細胞内代謝
我々は生理的役割もチャンネル機能も不明であったNaxの遺伝子欠損マウスを作成した。中枢神経系では、Naxは体内塩濃度の検出部位である脳室周囲器官に発現し、Nax遺伝子欠損マウスは塩分を過剰摂取した。脳室周囲器官のNax発現神経細胞では、細胞外ナトリウムイオンの上昇に応答し、細胞内ナトリウムイオン濃度が上昇した。このことからNaxが哺乳類の中枢において、塩分濃度のセンサーとして機能していると考えられる。

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