JST200206 : 研究領域「脳を知る」のシンポジウム “脳神経科学の最先端2001” 17-17

神経突起伸長に関わるM6aタンパクの解析

佐藤泰史¹⁾, 平田たつみ¹⁾, 藤澤肇²⁾

1) 遺伝研·脳機能
2) 名大院·理·生命理学

発生時にマウスの嗅球の軸索は終脳側面を伸長し、嗅索と呼ばれる神経束を形成する。嗅索の形成機構を解析するためにモノクローナル抗体を作製し、嗅索の形成を阻害する抗体をスクリーニングする事に成功した。この抗体は、成長円錐の退縮はおこさず、軸索の伸長のみを停止させた。この抗原のクローニングを試み、抗原がlipophilinファミリーに属する膜タンパク質、M6aであることを明らかにした。ここでは、神経突起の伸長におけるM6aの役割について考察する。