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研究領域「脳を知る」のシンポジウム “脳神経科学の最先端2001”  15-15
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リポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の反応機構
入倉 大祐1)2), 裏出 良博1)2)
1) CREST·JST
2) 大阪バイオサイエンス研究所·分子行動生物
マウス·リポカリン型プロスタグランジンD合成酵素(L-PGDS)の結晶構造に基き、ヒキガエルのL-PGDS類似蛋白質に部位特異的変異法を導入し、PGDS活性に及ぼす影響を検討した。L-PGDSの活性中心と考えられるCys39や、そのSH基の脱プロトン化を促すと考えられるThr41をAlaに置換するとPGDS活性が失われた。逆に、SH基の脱プロトン化を促すOH残基を導入すると、PGDS活性が約1.6倍に増加し至適pHが9から8.5に移動した。従って、L-PGDSの活性中心Cys39のSH基は、近傍のOH残基をもつアミノ酸によりSマイナス化し反応を触媒すると考えられる。

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