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研究領域「脳を知る」のシンポジウム “脳神経科学の最先端2001”  14-14
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正常圧水頭症および痴呆症患者の髄液中リポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の変化と鑑別診断マーカーとしての有用性
間瀬 光人1)5), 山田 和雄1), 嶋津 直樹2), 清水 興介3), 織田 浩司3), 江口 直美4)5), 裏出 良博4)5)
1) 名市大·医·脳神経外科
2) 大隈病院·脳神経外科
3) マルハ中央研究所·生化
4) 大阪バイオサイエンス研究所·分子行動生物
5) CREST·JST
正常圧水頭症(NPH)患者(10例)、痴呆患者(血管性痴呆:4例、Alzheime型:2例、パーキンソン病に伴う痴呆:1例)および健常人(8例)について、腰椎穿刺により得た髄液中のリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素(L-PGDS)濃度を測定した。NPH群の髄液中L-PGDS濃度(7.82±3.02μg/ml,mean±SD)は健常群(16.45±6.32,p=0.0014)および痴呆群(19.14±4.34,p=0.0006)に比べ有意に低値であった。健常群と痴呆群の間には有意差はなかった。従って、髄液中L-PGDSはNPHと他の痴呆性疾患との鑑別診断の有用なマーカーである。

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