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研究領域「脳を知る」のシンポジウム “脳神経科学の最先端/Trends in Neuroscience at the Millennium”  41-41
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ショウジョウバエ末梢神経系におけるニューロン·グリアを作り出す非対称性の分子機構
梅園 良彦1), 堀田 凱樹1)2)
1) CREST·JST
2) 遺伝研
ショウジョウバエ神経系において、転写因子であるglial cells missing (gcm) 遺伝子はグリア前駆細胞で一過的に発現し、グリア運命決定に必須な因子である。我々はショウジョウバエ末梢神経系の解析から、dorsal bipolar dendritic (dbd) の細胞系譜においてはNotch signaling依存的にgcm遺伝子の転写が引き起こされることを明らかにしてきた。今回、我々はニューロン特異的に発現しているPOU型転写因子であるpdm遺伝子が、Notchシグナルを介したgcm遺伝子の正の制御に対して抑制的に作用することによってニューロンの運命決定に寄与している可能性を得た。また、末梢神経系のdbdの細胞系譜以外においては、Notch signalingの活性化とは独立にgcm遺伝子の発現調節がおこなわれており、Notch signaling依存的にgcm遺伝子の発現誘導を可能にする遺伝的背景についても議論したい。

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