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研究領域「脳を知る」のシンポジウム “脳神経科学の最先端/Trends in Neuroscience at the Millennium”  22-22
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網膜におけるパターン形成I
網膜腹側に発現する新規BMP-4中和分子

作田 拓1)2), 加藤 彰1)3), 家村 俊一郎1), 新谷 隆史1)2), 山本 隆正4), 上野 直人4), 野田 昌晴1)2)
1) 岡崎·基生研·感覚情報処理
2) CREST·JST
3) 総研大·生命科学
4) 岡崎·基生研·形態形成
我々はRLCS法を用いて、ニワトリ網膜において腹側特異的に発現する新規BMP-4中和分子Ventroptinを同定した。エレクトロポレーション法により、ニワトリ胚網膜にVentroptinを異所的に発現させると、網膜背側においてTbx5の発現が消失し、cVaxの発現が誘導された。これらの分子は背腹軸における網膜視蓋投射を調節していることが知られていることから、網膜視蓋投射へのVentroptinの関与が示唆される。またVentroptinは網膜だけでなく、前脳、間脳、肢芽においても発現しており、胚発生において多様な機能を果たしていると予想される。

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