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第2回領域シンポジウム予稿集 環境低負荷型の社会システム Social Systems for Better Environment Performance  7-12
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農山村地域社会の低負荷型生活·生産システムの構築に関する研究
合田 素行1)
1) 農林水産省農業総合研究所
本研究では、農村地域において、できるだけ環境負荷の少ない地域社会を作り出すために、「自足型社会」(Self-contained Society)という概念を提出し、いくつかの地域で具体的にその実現の方法を提示し、その適用の可能性を明らかにする。
「自足型社会」作りの基本原則は、地域に存在する資源の有効利用を図りながら、域内の物質循環への外部からの投入を少なくすること、地域内の物質循環過程では物質の効率的な利用をできるだけ進めること、域外に出される物質は、必要最小限であるべきこと、以上の過程における環境負荷を少なくすること、そのために適正技術を採用しかつ域内の物質の依存度(自足度)を大きくすることである。
こうした適正技術の導入は、それまでの農業生産、農村生活に大きな変化をもたらすことになる。したがってそうした技術の導入に伴う社会的、経済的、そして制度的摩擦の軽減についても、検討しておく必要がある。
この基本原則を地域社会で成り立たせるため、地域ごとの特性を生かして、とくに農村地域では農業面を重視した有効な適正技術を採用し、基本原則を成り立たせるような地域システムを組み立てることを検討する。

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