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第2回領域シンポジウム予稿集 環境低負荷型の社会システム Social Systems for Better Environment Performance  25-30
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セラピューティック煉瓦造住宅の住環境効果
松藤 泰典1)
1) 九州大学大学院人間環境学研究科
煉瓦造住宅及び煉瓦造住宅で構成される町並み景観は、そこに住む人及びそこを訪れる人にセラピー(Therapy)的な癒しと隠やかな親和性を与える。
煉瓦造住宅は、構造体としての耐震性に欠けるものの、100年以上の寿命を有し、建設後の維持費が安く、加えて、資産価値が経年によって減価しないなど、基本的にLCA評価の高い住宅である。
本研究は、このような優位性を有する煉瓦造住宅を対象として、現実的なイニシャルコスト及び低いランニングコストを実現し、加えて建設、解体時の建設廃材を縮減し、リサイクル性を高める構·工法を提案するものである。具体的には、オーストラリアの煉瓦造住宅の標準工法として完成度の高い中空壁工法による煉瓦造住宅をベースに、DUP乾式工法によって高い耐震性を付与するとともに、我が国の気候風土に適した室内環境を省エネルギー型で実現する。同時に、建設·併用·解体を通じたライフサイクルエネルギー消費量及びライフサイクル炭酸ガス排出量の低減を図る。更に、煉瓦造住宅が有すると期待される心理的効果(セラピー性)について基礎的考察を行い、セラピューティック煉瓦造住宅を我が国で実用に共する条件整備を行う。

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